ホームページに関するデザインって、そんなに重要?

ホームページ制作や、マーケティングなどをやっている僕たちのような会社には、それぞれ得手不得手があり、チカラを入れているところもそれぞれ違いがあります。

僕たちが得意として、チカラを注いでいるのは「小さく生んで、大きく育てる」です。

ホームページ制作にかかる初期費用(イニシャルコスト)はなるべく小さくして、その分、運営にチカラを入れていく(=ホームページを「働く営業マン」として育てていく)という指針をお客様と共有し、時代の変化にあわせながら施策を繰り返し、成果を積み上げていく、そんな体制づくりを目指しています。

ホームページ制作の初期費用(イニシャルコスト)が高くなる要因のひとつに、デザインがあります。「ブランディング」なんて呼び方をする場合もあります(本当は「デザイン」と「ブランディング」は別のものなんですが、混同して使われている制作会社さんもおられるようです。本来的な「ブランディングの定義」についてはここでは言及しません)。

こういうことを言っていて、誤解があってはいけないのですが、ホームページを作るうえで「デザイン」はとても重要です。その認識は、僕たちにおいても違いはありません。

それは、サイトに訪れる人に一定以上のインパクトや(できれば「感動」に近い感情)を持っていただき、なにより「記憶」してもらう必要がありますし、ユーザービリティが悪い(扱いにくい)サイトでは、ユーザーからの信頼や満足を獲得できないからです。

この「ぱっと見が大事」なこと、また「扱いやすい」ことはとても重要で、僕たちはそれらを指して「デザイン」と呼んでいます。

これは、会社で言うところの営業マンの服装や顔立ち、仕事に対する姿勢などに通じるものがあると思います。見た目にだらしなく、清潔感がなかったり、コミュニケーション能力が欠如して、身勝手な性格をしていたら、会社のイメージにも悪い影響を与えるのは当然のことです。

ただ、その営業マンの着ているスーツや持ち物が、「ラルフローレン」や「アルマーニ」である必要があるでしょうか。

その人のお仕事の種類や、持っている雰囲気、技能などに相応しいものならプラスに働くこともあるかも知れません。しかし、そこに大きく乖離があると、接触した人が「?」となるのは、これもまた当然だと思います。

僕たちは、2022年の9月に本屋さんを立ち上げました。100%自社経営です。
そのときに作ったホームページがこちらです。

シェア型書店 HONBAKO
https://honbako-cafe.com/index_old.html

スマホで見ていただいたらそんなに違和感はないかも知れませんが、pcでみるとめちゃくちゃちっちゃくてシンプルだと思います。リンク先のページもほぼなく、ただ1枚の「ペラもの」です。

ぱっと見で「お金かかってないな」ってのがわかると思います。

それでも、このページを引っ提げて、クラウドファンディングをすれば目標達成しましたし(目標額:100万円 / 支援総額:1,205,500円)、多くのユーザーの獲得に成功し、オープンしてすぐに利用者は120%を超えました。

多くのメディアにも取り上げていただき、周辺地域の飲食店さんや企業さん、他団体との連携もたくさん生まれました。支援者や行政、融資元の印象も、損ねることはなかったようです。

「今風のかっこいいホームページを作ったら成果が出る」というのは幻想です。
もしそういう人に出会ったとしたら、それはその人のポジショントークです。

ちなみに自社が運営するHONBAKOのホームページは、オープンから10ヶ月後にリニューアルしました。この間コンテンツの量が増え、EC機能なども欲しくなったので、事業規模に合わせて拡充したのです。文字通り、「小さく生んで、大きく育て」ている最中です。

[新]シェア型書店 HONBAKO
https://honbako-cafe.com

どんな事業でも、はじめは多くのコストが必要になります。
そんなときに、デザインやブランディングに大きなお金を傾けるのは(多くの事業の場合)リスクが高すぎると思います。

はじめは少しくらい理想と違っても、トレンドに追いついていなくっても、身の丈にあったスタートを、できる限りスピーディーに切り、営業活動の進捗や動きを見ながら次の手を考えていく、そのくらいゆとりを持って進められるのがいいと思います。

ホームページなんていずれにしても、事業の進捗に応じて変えていかざるを得ないものなのですから、はじめから大きな投資をするのは控えるほうが賢明じゃないかなと思っています。

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